リンクビーは発達障害のある方のための就労支援サービスです

インタビュー

シャムロック・レコード株式会社/代表取締役 青木さん×いそひと大手町/責任者 戸田

どんなに頑張っても60点しか取れない。どうしても40点を埋められないもどかしさがありました

「どんなに頑張っても60点しか取れない。どうしても40点を埋められないもどかしさがありました」

学生時代の私はまさに傍若無人でした(笑)。中学時代はクラスメイトにいきなりプロレス技をかけたり、変なあだ名をつけたり。高校生くらいからは多少落ち着いてきたものの、先輩に対し失礼な態度をとるなどは変わりませんでした。

苦労したのは大学で行った教育実習です。授業を行う前に提案書のようなものを作成するのですが、それがどうしても作れない。締め切り直前になってもできず、仲間全員に手伝ってもらってやっと完成する感じでした。当時は分かりませんでしたが、障がい特性上、目の前の比較的シンプルなことはできても、複雑なことや見通しが必要なことを考えることは苦手なんですね。また、当時ファミレスでウェイターのアルバイトをしていた時にはこんなことがありました。お客さんの注文を取っていて他のお客さんから声をかけられると、「少しお待ちください」などと言って待っていただくのですが、もう意識がそっちに行ってしまい、今注文を取っていたお客さんのことが頭から抜けてしまうんです。そんなことが少なからずあったので、店長からも心配されましたね。

社会人になってもそれは同じでした。前職は広告代理店で営業を担当していたのですが、「明日TELします」とお客さんに伝えてもなぜか忘れてしまう。自分なりにメモの取り方を工夫するなどしていたのですが、どんなに頑張っても100点満点中60点しか取れないような感じです。残りの40点がどうしても埋められないんです。発達障がいの人にとって、営業は向いていない仕事の一つと言われるようですが、それは仕事上マルチタスクが多いからです。シングルタスクしかできないんですね。毎日20~30件もto doがある当時の仕事は発達障がいがある私には困難でした。

なぜうまくいかないのか。それが発達障がいによるものだと腑に落ちました

「なぜうまくいかないのか。それが発達障がいによるものだと腑に落ちました」

ある日、本屋で発達障がいに関する本がふと目に入りました。それを手に取り、書いてある内容を見て、自分は発達障がいかもしれないと思ったんです。その後、病院で診断を受けてハッキリしました。発達障がいであることを伝えられてもショックは特にありませんでしたね。逆に、なぜ昔から他の人のようにうまくいかないことが多かったのかなどが、発達障がいによるものだと腑に落ちました。診断を受けてから母にも発達障がいがあることを伝えたのですが、母は「でもあなた友達いたじゃない」といった反応でした。それもそのはずです。コミュニケーションは取れていたので孤立することもありませんでしたし、大学まで進学していたので。過去に知り合いに、「少し変わっている」と言われたことはありましたが、毒舌なところもキャラクター的に受け入れていたこともあり、友人もたくさんいました。

発達障がいと診断されてからも営業の仕事を続けていましたが、体力的に限界を感じたため、後任が決まったタイミングで転職することにしました。

適切な指導。その一回一回が“重かった”です

「適切な指導。その一回一回が“重かった”です」

次は障がい者採用で就職しようと思い、インターネットでいろいろ検索しました。ネット上では企業は身体障がい者を雇用する傾向が強く、精神や発達障がい者の雇用は少ないと書かれていることが多く、調べ始めてから1、2週間は何もする気が起きませんでしたね。しかし、さらに調べていって見つけたのが「シゴトライ(※)」です。他の就労移行支援事業所もチェックしたのですが、シゴトライの担当者の誠実なところに惹かれ、利用することにしました。

シゴトライでのトレーニングは充実していましたね。PCスキルやビジネスマナーのほか、企業向けプレゼンなども経験できました。また、コミュニケーションについてもとても勉強になりました。特性上、ストレートな物言いをしてしまうことが多かったのですが、それを回数は多くないものの、適切に指導してくれるんです。回数が多くないだけにその一回一回が良い意味で「重い」んですよね。ほかにも、何か人に伝えたいことがあっても自分が直接言うのではなく、まずはスタッフの人に伝え、その人から伝達してもらい摩擦を生まないようにするなど、コミュニケーションのルートを確立することも学べました。

※「シゴトライ」は、当サービス「リンクビー」を運営するゼネラルパートナーズの精神障がい者専門の就労移行支援事業所です。2015年4月からは「シゴトライ」で培ったノウハウをもとに、発達障がい専門の就労移行支援事業所「リンクビー」を立ち上げました。
今後「シゴトライ」は、うつ症状の方専門として就職を支援していきます。

いろいろな失敗をしてきた自分の経験を後輩に伝えていきたい

「いろいろな失敗をしてきた自分の経験を後輩に伝えていきたい」

障がい者として入社したのは初めてです。思うのは、今の会社は障がいにとても理解があるということです。当社は支店が多くあるのですが、そのどこにも障がいのある社員がいて、障がいのある社員と働くのが当たり前の環境ができています。実はシゴトライで、企業の方を前にプレゼンをするというカリキュラムがあったのですが、その時に当社の人事担当者が私のプレゼンを見ていたそうです。私はそんなことは全く知らなかったのですが、その後も縁があり、入社することができました。

現在の仕事は封入や入力がメインです。一つの仕事が終わったらその次の仕事をやる、という感じなので、それほど複雑ではありません。混乱することはありませんし、身の丈に合った仕事をさせてもらっていると思います。会社が障がいに理解があるというのは、評価の面でも感じています。それは、特性を理解したうえで頑張りというのを認めてくれる点です。そして現在はサブリーダーをやらせてもらっているのですが、会社から評価されていることも感じますし、「自分がやってきたことは間違っていなかったんだ」、と実感できています。

今後は、会社からもっと信頼を得られるように頑張ることはもちろんです。それと、後輩に自分の経験を伝えていきたいと考えています。前向きで素直な後輩ばかりですが、発達障がいの特性からかミスをすることが多い。もっとこうすれば良いのにと思うことも少なくありません。そんな彼らに、いろんな失敗をし、失敗しないように何重もの対策をしてきた自分の経験を後輩に伝えていきたいですね。

2021年2月1日 横浜にオープン!見学予約受付中 TEL.050-3645-1000 お問い合わせ・見学予約はこちら 2021年2月1日 横浜にオープン!見学予約受付中 TEL.050-3645-1000 お問い合わせ・見学予約はこちら